組み込みハードウェア設計【具体的な回路を紹介】

マイコンと周辺回路

めかのとろ

マイコンは単体では単なるICですので実際に使用するためには電源回、入出力機器とマイコン間のインターフェースなど電子回路で構成する周辺回路が必要です。必要に応じて外部クロックリセット回路を付加します。ここでいう周辺回路はマイコン外の回路のことです。

マイコンと周辺回路

電源回路

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マイコンに供給する電源はDC5V、3.3Vが一般的で、最近では低電圧アプリケーションも多く、乾電池一本(1.2V)で動作するものもあります。基本的にマイコン動作電圧を得るための電源回路が必要です。

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電源回路そのものすべてを設計する必要はなく、AC-DCコンバータ(スイッチングパワーサプライ)、DC-DCコンバータLDO(低ドロップアウト電圧レギュレータ)など組み合わせて動作電圧を得ます。回路設計に大事なことは容量不足にならないようにしっかり想定した電源を確保することです。

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後々追加される外部機器に電源を供給する場合はなおさらしっかり容量を確保しておかなければ最悪システムは起動しなくなります

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実際の製品に組み込む場合は電源周辺には保護回路をつけて信頼性をあげることも要供されます。これに関しましては各DC-DCコンバータやLDOの仕様書などを参考にすればよいでしょう。

リセット回路

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STM32シリーズマイコンにはパワーオンリセット機能がありますので、外部にリセット回路を設けなくても電源投入ごとにリセットが自動的にかかります。ただ、運転中になんらかの原因でシステムがフリーズしたときに電源を再投入しなくてもリセットできるようするには外部リセットボタンスイッチを追加します。

リセットボタンスイッチ

インターフェース

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操作スイッチ、センサなど入出力機器からの信号は通常は直接マイコンのピンに直結するのではなくインターフェースと呼ばれる回路を介して接続されます。

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インターフェースの役割は各機器の信号レベルをマイコン仕様のレベルに変換することや、ノイズやスパークなどから機器やマイコンの誤作動、破損を防ぐためのものです。マイコンの各IOポートの許容電流量は8mAまでですので小さな負荷を直結する用途以外はインターフェースが必要です。

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インターフェースに関しましては、仕様も種類も多く、すべてを紹介することはできませんが、最も基本で汎用的なフォトカプラによる絶縁回路をとりあげて解説します。

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入力インターフェース、出力インターフェースともに、マイコン側と外部機器側はフォトカプラにより絶縁されています。このため、ノイズ等がマイコン側に入ることがなく、マイコン側の電源とは別仕様の電源を外部機器側に使用できます。

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フォトカプラは一般的に入力側に発光ダイオード出力側にフォトトランジスタで構成されている素子です。

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フォトカプラ入力側のフォトダイオードに流す電流IFに対して出力のフォトトランジスタ側でとりだしうる電流ICの比率を変換効率(CTR = IC/IF x 100[%] といいます。トランジスタ(バイポーラタイプ)の電流増幅率hFEに似ています。

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出力側で十分必要な電流を確保できるように入力側IFを入力側の抵抗Rで設定したり、出力側の電源電圧と負荷抵抗RLで調整したりします。変換効率CTRにはばらつきがあり、使用条件(温度、経時変化、入力電流IFなど)によっても変化するのでゆとりのある設定をします。

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例えばマイコンの出力機器に100mA(IC)程度必要な場合、CTRが50であればIFを5mAになるように入力側抵抗Rを設定すると理論上250mA(IC)までとりだせることになるのでゆとりがあるといえます。IFはマイコンの許容電流量8mAを越えないようにまた、大きくなるほどマイコンの消費電力が大きくなるのでバランスを考慮して設定します。

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フォトカプラの特性として注意しなければならないことに応答性があります。スイッチング特性と呼ばれることもあります。汎用フォトカプラでは特にターンオフ時間が長い傾向があり、出力側負荷抵抗が大きくなるとより顕著になります。数kHz以上の信号を扱う場合は高速タイプのフォトカプラを使用します。

RCフィルタ

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フィルタというものは信号に含まれるある周波数領域の成分をカットしたり、通したりするものです。
ここでは信号の低周波領域成分を通して、高周波成分はカットするローパスフィルタを取り扱います。

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最も簡易な回路で構成するフィルタとしてRCフィルタがあります。抵抗器R、コンデンサCを図のように組み合わせるとローパスフィルタになります。fcはカットオフ周波数といい、カットしたい周波数の基準とします。例えば、Rが100kΩ、Cが0.1uFの場合、カットオフ周波数fcは約16Hzになります。

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マイコンではアナログ入力フローティング仕様電圧信号を入力とする場合はローパスフィルタを挿入するとノイズを含めて高周波成分はカットすることができます。

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なお、電子回路で構成するものはアナログフィルタといいますが、プログラム内でソフトウェアとして構成するものにデジタルフィルタというものがあります。デジタルフィルタに関しては奥が深いので機会があれば紹介したいと思います。

RCフィルタ

抵抗による保護回路

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マイコンと外部機器とを直結する場合は小さめの抵抗値(100Ω程度)の保護抵抗を直列に入れることで過渡に発生する突入電流を防止することができます。

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抵抗があるため電圧降下が発生し過渡期に発生する余分な電流を抵抗器で熱として発散させるイメージです。おまじないのようなものですが入れておくと安心です。

保護抵抗

ダイオードによる保護回路

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ダイオードは整流器とよばれる素子です。アノード(陽極)とカソード(陰極)の極性をもっていて電流をアノードからカソードの一方向にのみ流します。一方向しか通さない特性を活かして保護回路によく使用されます。
マイコンの周辺回路でよく見られる回路として逆接続保護用過電圧保護があります。

 電源逆接続保護:

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逆接続保護は電源ラインの一つに直列にダイオードを挿入しておくと正常な接続では順電圧方向となり電源が供給されます。厳密にはダイオードの電圧降下分電源電圧は低下します。

逆接続保護

 サージ保護:

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マイコンなどのICはサージ電圧とよばれる過電圧に弱いのでダイオードで構成される回路を保護回路としてよく使用されます。マイコンには各ピンに保護回路が内蔵されています

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仮に電源を超える大きな信号が入力されてもダイオードにより電源側に返され、入力側には伝わらないようになっています。結果、信号が電源電圧でクランプ(制限)されることになりクランプ回路と呼ばれます。

過電圧保護

クロック回路

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マイコンを動作させるための基準信号としてのクロック信号が必要なことはシステムクロックの項で説明しました。通常最近のマイコンでは内部クロックとしてRC発振回路が内蔵されていますので、外部に発振回路を設けなくても動作はします。

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用途によりますが設計の手間やコストを抑えるため内部RC発振回路を使用して外付けの発振回路は使用しないこともできます。

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非同期シリアル通信のように相手と同じ動作周波数に合わせる場合は精度が求められますので外部発振回路を使用したものを使用することが必要です。
外部発振回路として水晶振動子セラミック振動子指定のコンデンサと組み合わせて使います。

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水晶振動子はマイコンとの組み合わせでは相性(マッチング)もありますので始めて採用する場合は検討が必要です。

クロック回路

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